…合掌…,ネットラジオ,そして音楽。
米国著作権庁はインターネットラジオの著作権料率について,1ユーザーに1曲配信するたびに0.07セントと決定した。この金額は多くの独立ラジオ局にとって高額で,反対する動きをみせている。対して,米国レコード協会は高く評価している。
1ヶ月前に著作権仲裁使用料委員会からの1ユーザーに1曲配信につき0.14ドルという提案が拒否された後(Impress INTERNET Watchの記事),わずかな希望を持って待たれていた結果は,その希望をずたずたに切り裂くものでしかなかった。たとえば,ウェブページがアクセスされるたびにどこかに料金を払わなければいけない,というのでは成り立たないのは簡単に理解できると思う。アクセス数の増大は同じ比率での広告収入を生むとは限らない。ネットラジオとて同じことで,アクセスが増えたからといって広告クリックが増えるわけではなく,提携しているCDショップからたくさんのCDが売れるわけでもない。アクセス数と比例する形での料金収集など,_成り立たない_のだ。
つまり,この著作権料率は,ネットラジオをひとつ残らず殺す決定でしかない。それはどういうことか? 人々のなかの音楽を求める気持ちを殺し,人々のなかの音楽を愛する気持ちを殺すものでしかない。Live365.comは,トップページで落胆の気持ちを表し,ラジオ革命のために抗議を続けるとしている。たとえ,この決定がこのままなし崩しに実行されたとしても,個人がストリーミングラジオ局を開設することなど簡単な現在,嘆きを含んだそのような放送が一時的に増え,そして誰も音楽を相手にしなくなる,見向きもしなくなる,だけなんだが。
|